主催:Corona CREST 千田チーム
G5C
Corona CREST (Senda Team) 3rd meetingは、オンライン(Zoom)にて、東海大学 中川草先生、呉佳齊先生より、これまで取り組んできたコロナウイルスの比較ゲノム解析から得られた知見、そして自動で解析するbioinformatics pipelineの共有、その他、関連する研究についてお話をいただきます。
【〆切:9月14日(火)15:00】※定員(90名)になり次第締め切りとさせていただきます。
オンライン開催 (Zoom)
JST: Wed. Sep. 15th, 09:00-10:30
EST: Tue. Sep. 14th, 19:00-20:30
演題:新型コロナウイルスのゲノム進化のこれまでとこれから
東海大学
中川草先生、呉佳齊先生
<Abstract>
2019年末に中国で発生した新型コロナウイルス感染症はまたたく間に世界中に広がり、2021年9月現在も収束する見込みは立っていない。現在までに世界中の研究機関が新型コロナウイルスのゲノムをシークエンスし、330万ものゲノム配列がGISAIDデータベースで共有されている。その一方で新型コロナウイルスの起源については現在も調査が進んでおり、直接の起源となったコロナウイルスについてはまだ明らかになっていない。現在まで私達の研究グループではGISAIDデータベースに登録されている全ての新型コロナウイルスのゲノム変異を同定した。現在では週に数万件の新規登録が続いているが、それに常に対応して変異解析を続けている。これまでの解析結果ではメインプロテアーゼであるnsp5(3CLpro)や、proof-reading機能やcap付加に関係するnsp14については、特定のアミノ酸変異が固定した傾向はなく、これらに進化的な選択がかかっていないことが示唆された。ただ、今後それらの遺伝子をターゲットとした薬剤が導入されれば、それから逃れるような変異が生じる可能性については否定できない。加えて、新型コロナウイルスに系統的に近縁なコロナウイルスの発見が相次いで報告されている。それらのベータコロナウイルスの172ゲノム配列から各遺伝子配列を比較し、どのように新型コロナウイルスが進化しているのかを解析している。nsp5、nsp14、そして各構造タンパク質について塩基・アミノ酸配列を現在比較解析している。今回のセミナーでは上記のように、これまで取り組んできたコロナウイルスの比較ゲノム解析から得られた知見、そして自動で解析するbioinformatics pipelineの共有、その他関連する研究も併せて報告したい。
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Corona CREST (Senda Team) 3rd meetingについてのお問い合わせは、増田( cmasuda@post.kek.jp )までお願い致します。
高エネルギー加速器研究機構・物質構造科学研究所・構造生物学研究センター
参加登録担当:増田