第5回 クライオ電顕解析初心者講習会〜データ処理〜

クライオ電子顕微鏡によるタンパク質の単粒子解析に興味はもっているものの、実際にご自身では解析されたことがない初心者の方を対象に、構造解析ソフトウェアRELION (Sjors Scheres, MRC-LMB)の最新バージョン(Relion4-beta)を中心としたデータ解析講習会を開催いたします。

【開催日時】

2022年3月10日(木)10:00~11日(金)17:45 終了予定

【会場】

オンライン開催(Zoom)

Zoomでの講習会にアクセスするためのリンク先アドレスは、参加登録時にお申込みいただきましたメールアドレスに、開催日が近づきましたら改めて個別にご案内をさせていただきます。

【応募〆切 2022年3月7日(月)15:00】

お申込みはこちら
申込みは締め切りました。

【募集対象と人数】

本講習会は、クライオ電子顕微鏡解析のご経験がないか、ほとんど無い方を対象としています。なお、学生の方は指導教員に了解を得ていただきますようお願いします。

定員:20名 (解析計算実行環境のリソースに限りがあるため、人数の制限をさせていただいています。若干増える可能性はあります。予め、ご了承ください。)

【参加条件】

今回の講習会は、クラウドコンピューター(AWS)上にRelionによる解析環境を開催者側で用意し、そこに参加者の皆様のパソコンからインターネットを通じてアクセスし、解析していただくことになります。従いまして、高性能のCPUやGPUを掲載したノートパソコンをご使用になる必要はございません。通常、ラボでデータ取りまとめ用などで使われているものでも、十分お使いいただけるものと考えています。Windows、Mac、どちらでも構いません。

民間企業の方のご出席につきましては、KEKのCryoEMコンソーシアム参加企業の方に限定させて頂いております。コンソーシアムへの入会は随時受付けておりますので、ご入会方法の詳細などについては下記の事務局連絡先までお気軽にお問い合わせください。

【参加費】

参加費:無料、その他の補助はありません。

【実習講師/インストラクター】

重松秀樹:理化学研究所/SPring-8

安達成彦:KEK・物質構造科学研究所・構造生物学研究センター

川崎政人:KEK・物質構造科学研究所・構造生物学研究センター

池田聡人:KEK・物質構造科学研究所・構造生物学研究センター

山田悠介:KEK・物質構造科学研究所・構造生物学研究センター

荒牧慎二:Tietz Video & Image Processing Systems GmbH

守屋俊夫:KEK・物質構造科学研究所・構造生物学研究センター

【関連事業】

創薬等先端支援技術基盤プラットフォーム(BINDS)

【主催】

KEK・物質構造科学研究所・構造生物学研究センター

クライオ電顕ネットワーク


*プログラムの変更があった場合は、随時更新します*

【プログラム】

3月10日(木)

10:00-10:10 はじめに 千田俊哉(KEK)

10:10-10:40 座学:Relion4-betaデータ解析〜2次元電顕像から初期3次元構造再構築まで〜

10:40-11:00 講演:AWSデータ解析環境の概要紹介と使い方 山田悠介(KEK)

11:00-11:20 実習:システムへのログイン、RELION起動、ジョブ実行

11:20-11:40 実習:プロジェクト作成、ドリフト補正処理開始

11:40-12:00 実習:ドリフト補正結果検証、CTF推定処理開始・結果検証

12:00-13:00 昼食

13:00–13:30 実習:手動粒子ピッキング

13:30–14:30 実習:自動粒子ピッキング処理開始・結果検証

14:30-14:45 実習:二次元クラス平均化処理開始

14:45-15:00 座学:二次元クラス平均化の基礎理論

15:00-15:30 休憩

15:30–16:00 講演:KEKクライオ電顕施設の紹介と利用方法 安達成彦(KEK)

16:00-16:30 実習:二次元クラス平均化処理結果検証、クラス選別、粒子抽出

16:30–16:45 実習:初期三次元構造再構築処理開始

16:45-17:30 招待講演:重松秀樹(理化学研究所)

17:30-17:45 実習:初期三次元構造再構築結果検証

18:00-19:00 懇親会(オンライン)

3月11日(金)

10:00-10:30 座学:Relion4-betaデータ解析(概要)〜電顕鏡画像の問題点とそれを解消する3次元分類と精密化〜

10:30-11:15 実習:三次元クラス分類処理開始

11:15-11:45 実習:三次元クラス分類処理結果検証、クラス選別、粒子抽出

11:45-12:00 実習:三次元精密化処理開始

12:00-13:00 昼食

13:00-13:30 実習:三次元精密化結果検証

13:30-14:00 実習:マスク作成と後処理開始・結果検証

14:00-14:30 実習:CTF精密化処理開始・結果検証、三次元精密化処理開始・結果検証

14:30-15:00 講演:クライオ電顕を初めて1年間で学んだこと 池田聡人(KEK)

15:00-15:30 休憩・写真撮影

15:30-16:00 実習:ベイズポリッシュ処理開始・結果検証、三次元精密化処理開始・結果検証

16:00-16:15 実習:掌性(handedness)検証

16:15-16:35 実習:crYOLO処理開始・結果検証

16:35-17:05 講演:Beyond Relion4 Tutorial 守屋俊夫(KEK)

17:05-17:35 実習:局所分解能推定処理開始・結果検証

17:35-17:45 終わりに 安達成彦(KEK)


【 問い合わせ】 

オーガナイザー

KEK・物質構造科学研究所・構造生物学研究センター

守屋俊夫

e-mail: toshio.moriya[at]kek.jp

事務局

増田千穂 

電話:029-879-6176

e-mail: cmasuda[at]post.kek.jp


【オンライン開催】Corona CREST (Senda Team) 3rd meeting

主催:Corona CREST 千田チーム

G5C          

Corona CREST (Senda Team) 3rd meetingは、オンライン(Zoom)にて、東海大学 中川草先生、呉佳齊先生より、これまで取り組んできたコロナウイルスの比較ゲノム解析から得られた知見、そして自動で解析するbioinformatics pipelineの共有、その他、関連する研究についてお話をいただきます。

【〆切:9月14日(火)15:00】※定員(90名)になり次第締め切りとさせていただきます。

オンライン開催 (Zoom)
JST: Wed. Sep. 15th, 09:00-10:30
EST: Tue. Sep. 14th, 19:00-20:30

演題:新型コロナウイルスのゲノム進化のこれまでとこれから

東海大学 

中川草先生、呉佳齊先生  

<Abstract>
2019年末に中国で発生した新型コロナウイルス感染症はまたたく間に世界中に広がり、2021年9月現在も収束する見込みは立っていない。現在までに世界中の研究機関が新型コロナウイルスのゲノムをシークエンスし、330万ものゲノム配列がGISAIDデータベースで共有されている。その一方で新型コロナウイルスの起源については現在も調査が進んでおり、直接の起源となったコロナウイルスについてはまだ明らかになっていない。現在まで私達の研究グループではGISAIDデータベースに登録されている全ての新型コロナウイルスのゲノム変異を同定した。現在では週に数万件の新規登録が続いているが、それに常に対応して変異解析を続けている。これまでの解析結果ではメインプロテアーゼであるnsp5(3CLpro)や、proof-reading機能やcap付加に関係するnsp14については、特定のアミノ酸変異が固定した傾向はなく、これらに進化的な選択がかかっていないことが示唆された。ただ、今後それらの遺伝子をターゲットとした薬剤が導入されれば、それから逃れるような変異が生じる可能性については否定できない。加えて、新型コロナウイルスに系統的に近縁なコロナウイルスの発見が相次いで報告されている。それらのベータコロナウイルスの172ゲノム配列から各遺伝子配列を比較し、どのように新型コロナウイルスが進化しているのかを解析している。nsp5、nsp14、そして各構造タンパク質について塩基・アミノ酸配列を現在比較解析している。今回のセミナーでは上記のように、これまで取り組んできたコロナウイルスの比較ゲノム解析から得られた知見、そして自動で解析するbioinformatics pipelineの共有、その他関連する研究も併せて報告したい。

●参加申込フォーム●【〆切:9月14日(火)15:00】

【氏名】必須

【氏名ふりがな】必須

【所属名】 必須

【メールアドレス】 必須

 

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Corona CREST (Senda Team) 3rd meetingについてのお問い合わせは、増田( cmasuda@post.kek.jp )までお願い致します。
高エネルギー加速器研究機構・物質構造科学研究所・構造生物学研究センター

参加登録担当:増田